女性呼び出しの元教頭、「不倫止めようと」 大津地裁公判
京都新聞 2017/3/15(水) 22:20配信
滋賀県湖南市のドライブインなどに張り込み、男性と一緒にいるところを見かけた女性4人に対し、指定する場所に呼び出したなどとして強要未遂の罪に問われた元小学校教頭の男(50)の公判が15日に大津地裁(小野裕信裁判官)であった。
男は動機について「不倫を止めようと思った」と供述した。検察側は「計画的で卑劣な犯行」として懲役3年を求刑した。
男は「教師としてかわいそうな境遇の児童と接する中で、親の不倫が原因にあるのではないかと思ってやった。短絡的だった」と振り返った。被害者は児童の保護者ではなく、面識はなかったという。
男の動機はいまひとつはっきりしないが、取り調べなどでは、「不倫はいけないことなので、やめさせようと思った」「不倫を止められるのは自分しかいない」などと説明。県教委の聞き取りに対しては、「今から考えるとめちゃくちゃなことをやっていた。県全体の教職員に多大な迷惑をかけて申し訳ない」とも話したという。
しかし実際は、不倫ではないのに男が勝手に思い込んだケースも多かったとみられる。実際、前述の46歳の被害女性は、旧知の仲である知人男性に会っていただけだった。面識のない男に突然目を付けられ、自宅まで押しかけられ脅迫されたこの女性は検察に対し、「今後、私や家族に危害を加えるのではと言葉にならない恐怖を覚えた」と述べている。